損得ない優しさが世界を救うと思う。
性格が悪い人にもタイプがあると思います。
・自覚しているがそんな自分を認めている人
・自覚していて開き直ってる人
・自覚していて「性格よくなろう」と足掻く人
・自覚していないが周りからそう思われている人
・
・
私は周りに
「性格がいいね」「優しいね」
とよく言われるけど、
実際は自分が性格が悪いことに気づいていて
自己嫌悪しながら足掻いているタイプです。
性格がいい人に憧れているから、
決して悪意を伴う行動を意識的にはしないけど、
ふとした時に、
「あ、今の考えは性格悪いな」
と思い、本物には勝てないことを自覚します。
そもそも、性格の善し悪しなんて人によって基準が異なります。だから周りから見てどう写っているか分からないけれど、自分が自分を性格悪いなと思ったらそれはもうそうなんですよね。多分。
擬似性格いい人(?)なので、基本的に人から良く見られます。私も、それで誰も傷つかないならいいと思って、普段はあまり気にしていません。
でも、本当に性格のいい人と目の当たりにすると
自分のもやもやした煤(すす)みたいなものが現れて消えなくなります。
私は飲食店でアルバイトをしているのですが、
その日は日中かなり混んでいて、夕方の時点で
人気メニューのスープの食材が1部なくなってしまいました。
18時半から席の予約が入っていたのですが、当然スープは提供できません。
「ええー!予約したのに?」
と、お客さんは嘆いていましたが
「大変申し訳ございません」
と言いながら私は「(予約できるのは席だけだから品切れの商品が頼めないのは仕方がないことなのになぁ)」と思っていました。
確かにせっかく店に来て、飲みたかったものが飲めなかったらガッカリする気持ちは分かるけど、そういうものだから仕方がないじゃん。
文句を言われたことに対してもやもやとしていて、しばらくその事が頭の中を占めてました。
その時、
「具材は無いのあるけど、汁と他の具材はまだ残っているから提供できるか店長に聞いてくる!」
と1人のアルバイトが言いました。
結局、商品としては提供できませんでしたが「わざわざ来てくれたのに申し訳ないことをした」ということで、試食位のサイズのスープを人数分、無料で提供することになりました。
お客さんは、
「ありがとうございました。わざわざすみません。美味しかったです。」と何度もぺこりぺこりと感謝の言葉を述べていました。
私は、叶わないなぁと思いました。
提案をしたその子もそれを承諾した店長も
自分が得をしようとか、いい顔見せようとかそういうことを考えてした訳ではありません。
ただ、申し訳ないと思い、それを行動として表しただけです。
私は申し訳ないなと思いながらも、何もしなかったし、何かしようとすら思いませんでした。
誰かが困った時、辛い時、しんどい時、
損得とか関係なしに人に優しくできる人、
こういう人の存在が世界を少しだけ優しくしてるのだなと感じました。
「心から優しい人」になれるかは分からないけれど
誰かにとって優しいと思われるような人間になりたいな、そう思った1日でした。
おわり